
ペットと一緒に旅行を楽しむ「ペットツーリズム」が大盛況。町を挙げてペットを受け入れる自治体や、電車や飛行機、ホテルでも様々なサービスが登場しています。
【写真を見る】日本初“ワンコ専用バス”やペットOKの“世界遺産”…広がる「ペットツーリズム」【THE TIME,】
日本初「ワンコ専用バス」
平日の朝8時ー。
東京・新宿駅に停車するバスの中をのぞいて見ると…。
THE TIME,マーケティング部 西堀文部員:
「すごい!車内にワンちゃんがいっぱいです」
飼い主の膝の上や座席でくつろぐワンコたちで車内は満席。
これは都内の観光バス会社『B・I・G 株式会社』が2022年から始めた“愛犬と一緒に観光できる”バスツアー「わんわんトラベル」。
大盛況の理由は、日本初【ワンちゃん専用バス】の快適さ。
▼【広々スペース】⇨座席を半分ほどに減らし、前の座席との間隔は1m25cmと普通のバスの約2倍
▼【プライベート空間】⇨座席についているロールスクリーンを横に引き出せば、通路との間に仕切りが。犬同士の接触や、歩き回るのを防止
▼【床】⇨滑らない加工
「ツアー参加4回目。バスがゆったりしているのが良い」(愛犬1匹と参加・女性)
「4〜5回はこのバスに乗っている。運転免許を持っていないので、とてもありがたい」(愛犬4匹と参加・カップル)
この日の行き先は、山梨・本栖湖。
一面に広がるピンクの芝桜に浮かぶ小舟に愛犬と座り背景には富士山。最高のフォトスポットでの写真撮影などを楽しんでいました。
愛犬1匹と参加・女性:
「ワンコと旅行に行きたいとずっと思っていたので、楽しい思い出をいっぱい作りたい」
ツアー料金は2万円~と決して安くはありませんが年々利用者は増え、今では開始当初の10倍となる“月150人ほど”が参加しているといいます。
新幹線&飛行機でも「同伴OK」
2025年に入ってから鉄道各社では新幹線を使って愛犬と一緒に旅行ができるツアーを開催。
▼JR東海「わんわんエクスプレス」▼JR東日本「わんだフルTRAIN」
航空会社『スターフライヤー』では、ゲージに入れることを条件に国内線全便でペットと同乗できるサービスがスタートしています。
(※新幹線・航空便ともに降車・降機後は重点的に清掃を実施)
町を挙げて「ペットツーリズム」
2014年に世界遺産に登録された「富岡製糸場」(群馬・富岡市)でも2023年からペットとの入場が可能となり、直近1年で1000匹以上が来場。
他の客への配慮のためペットはカートに入れることが条件ですが、近くの観光案内所でレンタルすることも可能です。(1台500円)
さらに、製糸場を中心にカフェなど「ペットと入れる店」も充実。
富岡市が町を挙げてペットの受け入れに力を入れる理由は「観光客の誘致」です。
実は、富岡製糸場の来場者はピークの【2014年:約133万人】⇒【2022年:約31万人】と4分の1ほどに減少していて、施設の維持管理などの“財源の確保”が課題に。
『富岡市』世界遺産観光部・本多 愛さん:
「全体でいうとペットツーリズムの効果はかなり出ている」
導入前と比べ、来場者数は“年間5万人以上”も増加。予想以上の効果が出ているといいます。
他にも「ペットツーリズム」にチャンスを見出す自治体は増えていて、大分・九重町や鳥取県でも「ペットと行ける場所を増やす」などの取り組みを進めています。
都心のホテルに「ペット専用エリア」
「こちらが愛犬連れ宿泊者様専用エリアになっています」
『OMO5東京五反田 by星野リゾート』(東京・品川区)では、ペット専用エリアを設け、愛犬と泊まれる部屋は17室。
都心のホテルにかかわらず緑豊かな屋外ドッグランや、犬専用のシャワールームも完備。愛犬と行ける飲食店の紹介なども行なっています。
宿泊者:
「犬を預けて旅行に行ったこともあるけど、体調を崩しちゃうんですよね。やっぱり家族も同然なので」
宿泊者:
「ドッグランがすごく気に入っていて、宿泊中毎日来たがる」
エリアが分けられていることに加え、シーツやタオルも一般客室と完全に分けて管理。動物アレルギーの人や、ペットが苦手な人への配慮もされています。
中西良一総支配人:
「2024年4月に開業し、現在は開業時の約2倍のお客様にご利用いただいている」
他にも『アパホテル&リゾート〈上越妙高〉』(新潟・妙高市)や『ホテル椿山荘東京』(東京・文京区)、『コンラッド東京』(東京・港区)でも一部でペットの宿泊ができるようになり、犬と泊まれる施設や飲食店を探せるアプリ『ワンパス』も登場。
家族の一員でもあるペットとの旅行。今後も新たなサービスが生まれそうです。
(THE TIME,2025年5月29日放送より)
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