23日、小泉農水大臣は備蓄米の店頭価格は「2000円」と発言。どうやって実現するのか。そのアイデアとは?
【写真】いつも通りのコメ売り場に…「こんなに棚が空いているんですか?」
随時契約で”5キロ2000円” 備蓄米の店頭価格
23日夜、取材に応じた“コメ担当大臣”こと小泉農水大臣。
小泉農水大臣
「高止まりを続けているコメ価格を安定化させて、コメ離れを防ぎたい」
昼にはSPを伴い、都内のスーパーを視察しました。
小泉農水大臣
「こんなに棚が空いているんですか?」
ライフコーポレーション 岩崎高治 社長
「きょう大臣いらっしゃるということなんですけど、すみません、いつも通りにしました」
4分ほどでコメ売り場をあとにし、次に向かった先は精米店です。
小泉農水大臣「お一人様5キロまで?」
精米店の店員「一家族様5キロまで」
小泉農水大臣「ちなみに今まで備蓄米を扱ったことは?」
精米店の店員「ないんですよ」
コメ不足の現状を目の当たりにした小泉大臣。
小泉農水大臣
「やはり相当大胆なことをやらなければ状況は変わらないと、いま改めて決意を新たにした」
掲げた目標は…
小泉農水大臣
「5キロで換算していくと、一定の経費が乗っても、店頭で2000円で提供できるように売り渡しさせていただく予定です」
備蓄米を“5キロ2000円で店頭に並べる”と強調した小泉大臣。
果たして、有言実行となるのでしょうか。秘策は備蓄米の「随意契約」です。
備蓄米はこれまで、集荷業者が落札したあと、卸を通じて小売店に渡っていました。
それを「随意契約」にすることで、小売店などに直接安く・早く売り渡せるというのです。
小泉農水大臣は「まずは30万トンを放出し、さらに需要があれば無制限に放出する」、また「売り渡し先は大手小売り」とする考えです。
“備蓄米2000円”で「価格二極化?」 楽天・随意契約に意欲
さらに、小泉大臣が頼ったのは、楽天グループの三木谷社長です。
小泉進次郎 農水大臣
「ネット販売も含めて様々な流通の形を模索していかないと」
楽天グループ 三木谷浩史 社長
「(備蓄米を)直接おろしてもらって販売していくことが行えれば、一つの突破口になる」
三木谷社長は随意契約に参加してネットで備蓄米を販売する意向です。
ーー(目標は)5㎏でいくら?
楽天グループ 三木谷浩史 社長
「我々の方は大幅な利益をあげようということはない」
基本的に玄米で保管されている備蓄米。白米にするためには精米作業が必要となりますが…
楽天グループ 三木谷浩史 社長
「(備蓄米を)精米機とパッケージにして買っていただくことも出来るのではないか」
玄米で売る場合、精米機とセット販売する案もあるようです。
ただ、都内のコメ店の店主は備蓄米を精米する難しさをこう語ります。
山菊米穀店 雨間瑞秀 店主
「去年もしくは古いおコメだとすれば、ある程度、負荷をかけるか弱く2回かけるか、結構、技術がいる。『家庭用の精米機でやれ』と言われても、なかなか上手く精米できないんじゃないか」
新米と備蓄米では水分量が異なるため、精米の加減を調節するのが難しいと話します。
また、小泉大臣が言う“2000円の備蓄米”が流通した場合、「価格の二極化」が起こるとみています。
山菊米穀店 雨間瑞秀 店主
「ある程度、高い値段で今の段階で契約している業者が結構いる。(高い値段で)契約したものを安く出せない。価格が高くなってしまったブランド米と価格の安い備蓄米と、どちらかではないか」
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