米中首脳会談が行われた韓国にはワシントン支局長の涌井記者がいます。トランプ大統領にとっては狙いどおりのディールになったと言えるのでしょうか。
トランプ大統領は首脳会談の後、「10点満点中12点」だと自己評価していますが、これは自己採点が甘すぎると言わざるを得ません。
今回の会談、アメリカにとっての具体的な成果としては、▼中国側が導入を表明していたレアアースの規制強化を1年間見送ること、▼中国が購入を止めていたアメリカ産大豆の輸入を拡大することが挙げられます。
大きな成果があったようにも聞こえますが、いずれもアメリカによる関税の引き上げや半導体の輸出規制などへの対抗措置として、中国側が打ち出していたものを緩和する、もしくは一時停止するといった内容です。
トランプ氏からみれば、台頭する中国を押さえつけようとこぶしを振り上げたものの、中国側の厳しい反撃にあい、苦しくなって首脳会談まで開いた結果、ようやく元の状態に戻すことができたとみることもできます。
もちろん、両国の関係が安定に向かうこと自体は好ましいことですが、「大きなディールだ」といったトランプ政権による表現は、やや誇張されたものだと考えて良いとみています。
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