
全国にあって、ほとんどが“入場無料”で楽しめる「大学博物館」企画第2弾は、夏の自由研究にもピッタリの2つです。
【写真を見る】夏休みに!“アートのような”骨格標本や“SL乗車”が無料で楽しめる「大学博物館」【THE TIME,】
“圧倒的物量”の骨から学ぶ「動物の体」
全国に187か所にある「大学博物館」(※新訂 大学博物館辞典/日外アソシエーツより)。
魅力的な博物館が数ある中で、おススメを教えてくれるのは、大学博物館を15年以上取材してきた大坪覚さんです。まずは…
大学博物館ライター・大坪 覚さん:
「“骨格標本”が見事なぐらい揃っていて、“圧倒的物量”でそれが並んでるとだんだんアートみたいに見えてくる」
神奈川・藤沢市にある日本大学生物資源科学部博物館『骨の博物館』。
展示されているのは、高さ3.1mのキリンや、国内の動物園で飼育されていた全長3.5mのアフリカゾウなど、大小様々な生き物の骨格標本、約500点。
これらは自然と生命に関する研究をしている「生物資源科学部」が所蔵しているもので、“骨と並んで剥製も展示”されています。
館長・内山 寛さん:
「骨だけだと少しわかりにくいところもあるので、本来の状態と体の骨の様子を見てもらいたく剥製と骨を並べてある」
例えば、オウサマペンギン。剥製では普通に立っているように見えますが、骨格標本を見ると「膝が曲がっている」ことがわかります。
さらには、薬品で生物の体を透明にして骨格を色づけした“透明標本”も。
うっすら浮かび上がる体の全体像から、赤や青になった骨だけが透けて見えています。
THE TIME,マーケティング部 新名真愛部員:
「すごいカラフルで、アートみたい」
透明標本では、骨と骨の間の軟骨や、関節の様子などがよくわかるといいます。
こうした動物の標本が数多くあるのも、生物資源科学部だからこそ。
館長・内山さん:
「解剖学など専門的な勉強をするために、こういう標本がとても大切で色々集められた。<首の骨の数はほ乳類全部同じ>だと実際に見ることができる。それぞれ違う形をしているけども共通した部分もある、そういったところを見てもらえたら」
展示を見ていた子どもたちも興味津々の様子です。
「近くで骨とか標本を見られるのがすごくいい。教科書とかでは分からないところまで見られる」(高3男子)
「楽しい。獣医さんになりたい」(9歳女子)
見て・触って・乗って学ぶ「機械の歴史」
続いてのおススメは、日本工業大学の『工業技術博物館』(埼玉・宮代町)。
大学博物館ライター・大坪 覚さん:
「“巨大な機械”から“歴史がある古いもの”までたくさん保存されている。面白い乗り物もあって乗ることもできる」
大きな体育館のようなスペースに様々な機械が所狭しと並び、まるで巨大工場のよう。展示されているのは、“機械を構成する機械部品を作る”「工作機械」などです。
例えば、カメラの部品や時計の部品など、小さな部品を作るのが得意な工作機械だったり、1905年に製造され、1994年まで鉄道の定期的なメンテナンスで実際に使われていた「車輪旋盤」も。
展示されている約7割が“動く状態”で見ることができます。
こうした日本の産業を支えてきた機械や工業製品など400点以上を展示。中でも人気なのが、明治24年(1891年)にイギリスで製造された蒸気機関車です。
明治39年(1906年)から東北本線や中央線で活躍したもので、全長約10m×高さ約3.8m、重さは約40トン。
不定期で開催されるイベントの日には、博物館前に敷かれた120mの軌道で試験運転が行われ乗車も可能。さらに機関室に入り、どのように動いているのか仕組みを学ぶこともできます。
※次回実施日:8月23日(土)・24日(日)/参加無料・当日受付(機関車の状態により中止になる場合あり)
子どもと乗車体験した父親:
「無料だったけど、お金払ってもいいぐらいの貴重な体験」
実は日本工業大学は、明治40年(1907年)に設立された「東京工科学校」を前身に持つ“日本初の工業高校生のための大学”。
設立当時の機械は貴重なものが多く、後世に残したいと博物館にしたのだといいます。
館長・清水伸二さん:
「実際に“動態保存”している機械の動きを見て面白さをもっともっと知ってもらって、機械をやりたいと、自分もこういう機械を作ってみたいと感じてもらえたら嬉しい」
夏休みは大学博物館で新たな学びがあるかもしれません。
(THE TIME,2025年7月30日放送より)
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