
2023年度に国内で排出された温室効果ガスの量が前の年度から4%減少し、過去最少を更新しました。製造業での排出量が減少したことなどが影響したとみられています。
環境省によりますと、2023年度に国内で排出された二酸化炭素などの温室効果ガスの量は前の年度から4%減り、およそ10億7100万トンでした。これは、排出量の算定を始めた1990年度以降、最も少ない量です。
部門別の二酸化炭素の排出量は、▼工場などの産業部門で国内での生産量が減少したことなどから、前の年度からおよそ1400万トン減少し、▼家庭では冬が暖かく暖房の需要が減ったことなどから、およそ1080万トン減少するなど、すべての部門で前の年度から減少しています。
一方で、温室効果ガスの吸収量は前の年度から0.2%減少し、5370万トンでした。
環境省は今後、光合成で二酸化炭素を吸収する海藻などの海の植物を増やす「ブルーカーボン」と呼ばれる取り組みを新たに沖合でも進めることを検討していくとしています。
政府は、吸収量を差し引いた国内の温室効果ガスの排出量を2050年度にゼロにする目標を掲げていますが、2013年度と比べて、2023年度の時点で27.1%の削減となっています。
環境省は「温室効果ガスの排出量の削減だけではなく、吸収対策にも力を入れていく」としています。
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