歌舞伎俳優の四代目 中村鴈治郎さんが、朝日カルチャーセンター新宿で「プレミアム講座 四代目 中村鴈治郎が語る~映画『国宝』から9月新国立劇場「仮名手本忠臣蔵」まで~」を開催しました。
【写真を見る】【四代目 中村鴈治郎】 映画『国宝』 吉沢亮と横浜流星の「へこたれなさ」に「ドップリ浸かってしまった」
鴈治郎さんは、興行収入が100億円を突破し、社会現象となっている映画『国宝』に出演するほか、「歌舞伎指導」としても参加しています。
『国宝』には、原作小説の段階から関わっていたという鴈治郎さん。原作者の吉田修一さんについて、“吉田修一という人の小説も読んだことあるけど、どう考えても歌舞伎に繋がらない。「歌舞伎の世界を書きたい」「題名は国宝」って聞いて、「はぁ?なにそれ?」って...”と、知り合った頃の戸惑いを明かしました。
鴈治郎さんの、“黒衣着させればみんな文句言わないし、いいんじゃないか”という機転で、吉田さんは、鴈治郎さんお付きの黒衣として舞台裏から歌舞伎の世界を学んだそう。鴈治郎さんは、“黒衣はヒモが多くて、着るのが難しい。(吉田さんは)最初は弟子に黒衣を着させられていた。それが自分で着られるようになって、そのうちに弟子とも仲良くなり、大道具さんとも仲良くなり。役者が出番まで何をしているかというの見ていた”と、当時の吉田さんを思い返していました。
映画について、鴈治郎さんは、“同じシーンを何カットもするわけですよ。その繰り返しっていうのは僕らにはできません。役者もそうですけど、エキストラもすごいですよ。一日中座っているわけですから”と、劇中劇のシーンに言及。“本当によくやったと思いますよ”と、制作チームへの尊敬を口にしました。
完成した作品を観て、“映像の凄さをつくづく思い知った”という鴈治郎さんは、“鴈治郎って検索した時に、二代目鴈治郎が出てくる。僕も親父も出てこない。なぜかというと、(二代目は)映画で残っているから”と、映像作品の強みについてコメント。“舞台は舞台。今を楽しませなくちゃいけない。でも、50年後に残っている曽根崎心中は、ひょっとしたら(『国宝』で演じた)吉沢亮なんですよ”と続け、会場を笑わせました。
講座の後に囲み取材に応じた鴈治郎さんは、『国宝』の歌舞伎指導をするうちに、“いつの間にか、こっちがドップリ浸かってしまった。まぁ、沼だな”と、破顔。“そうさせたのは、亮(吉沢亮さん)と流星(横浜流星さん)だと思う。へこたれないし...。ぐちゃぐちゃになってましたけどね”と、自分を沼へと引き摺り込んだ2人の研鑽を讃えていました。
また、鴈治郎さんは、“劇場のセットをスタジオの中に作った時は「本当に作ったんだ」と思った。(仕事として)「こっちの方が良いんじゃないか」とかダメ出しをするんだけど、ダメ出しができないようなくらいのものを作ってくる”と、セットの作り込みにも言及。そんな力の入り具合に、撮影当初は、“赤字じゃないかなと思っていた”と、不安もあったことを明かしつつ、現在は、“本当にすごいものに関わったんだな”と、反響を実感しているようでした。
【担当:芸能情報ステーション】
・エアコン「1℃下げる」OR「風量を強にする」どっちが節電?「除湿」はいつ使う?賢いエアコンの使い方【ひるおび】
・スマホのバッテリーを長持ちさせるコツは?意外と知らない“スマホ充電の落とし穴”を専門家が解説【ひるおび】
・「パクされて自撮りを…」少年が初めて明かした「子どもキャンプの性被害」 審議進む日本版DBS “性暴力は許さない”姿勢や対策“見える化”し共有を【news23】