酷暑・猛暑が落ち着き、秋めいてきた今、油断しがちな「食中毒対策」の意外な落とし穴について見ていきます。
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酷暑×感染症で…リスク高まる食中毒
井上貴博キャスター:
食中毒の月別発生件数(去年までの過去5年平均)を見ると、1年中ある程度は食中毒が発生していることが分かります。特に春前の3月、湿気のある梅雨の時期の6月、そして、10月は急に発生件数が増えています。
ひなた在宅クリニック山王・田代和馬医師によると、「通常は胃酸などが食中毒の原因の菌を殺菌するが、“残暑バテ”などで免疫力が落ちると体内で菌が繫殖しやすい」ということです。
今年は、酷暑と新型コロナやインフルエンザなど感染症の流行もあり、食中毒が増える可能性があるといいます。菌側というよりも人間側の要因で、これからの時期に食中毒が増えやすいようです。
お弁当の「炊き込みご飯」に注意!
井上キャスター:
行楽シーズンの秋の食中毒の落とし穴について見ていきます。
暑すぎて夏になかなか出歩くことができなかったということで、SNSには「家族でピクニックに行きたい」「運動会が午前終わりでお弁当文化はなくなったけど作りたくて作った」「サンドイッチ作って紅葉を見に行きたい」といった声もありました。
管理栄養士の渥美まゆ美さんによると、お弁当で食中毒のリスクが高いのは、▼白米、▼炊き込みご飯、▼雑穀米の中だと「炊き込みご飯」だということです。
さまざまな具材を使うことから、具材や調味料から水分が出て「セレウス菌」が増殖しやすくなるそうです。
管理栄養士の渥美さんは、「セレウス菌は熱に強い。『つけない』『増やさない』が重要」だとしています。
土の中にもセレウス菌があるため、ゴボウやニンジンなどの根菜類は、▼しっかり洗い、▼皮をとることが重要です。
また、作ったあとに常温保存をしないというのが鉄則です。炊飯器で保温(60℃以上)したり、あら熱をとってすぐに冷蔵・冷凍したりすると良いそうです。
“水分”がポイント?お弁当箱にも落とし穴
井上キャスター:
管理栄養士の渥美さんによると、お弁当の中にも落とし穴があるということです。
【カットフルーツ】
秋の味覚「フルーツ」もお弁当に入れたくなりますが、水分がほかのおかずに移り、細菌が繁殖してしまうそうです。
▼フルーツ用の容器に入れる、▼水分が出にくいブドウがおすすめだといいます。
【繰り返し使えるシリコン製の小分けカップ】
溝に汚れや水滴が残っていると細菌が繁殖しやすく、食中毒のリスクが高まるということで、しっかり洗い、よく乾かすようにしてください。
心配な場合は、使い捨ての小分けカップが安心だということです。
「食べ方」が食中毒予防に?
井上キャスター:
ひなた在宅クリニック山王・田代医師によると、食べ方で食中毒対策もできるそうです。
▼よく噛む(目安:30回)
・唾液を分泌
・唾液に含まれる酵素に殺菌効果がある
▼食べ物を口にした直後に水分で流し込まない
・細菌やウイルスが胃で死滅させられず、腸まで行ってしまうと食中毒に
(アニサキスのような寄生虫は別)
細菌を取り込んでも、胃で死滅させることができるそうですが、水を流し込んでしまうと胃酸が薄まって殺菌できないということです。
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