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霜降りも再現“食の革命”3Dプリンターで「培養肉」 気になる味は? 焼いてみた【Nスタ解説】

国内
2025-05-01 21:28

近い将来、3Dプリンターを使って自宅で気軽に「霜降り肉」を作れるようになるかもしれません。


【写真で見る】料理人が研究者に!? 鶏を使った「茄子と培養肉のあんかけ」


お肉を人間の手で作り出す将来の「培養肉」とは何なのか?


牛などの動物から組織を採取し、筋肉などの細胞を増やします。それらを3Dプリンターで繊維状に成形、これらを重ねることで培養肉が完成するのです。


そんな未来の食を変えるとされる培養肉の“焼肉”を取材してきました。


「筋肉と脂肪の繊維をどう束ねるか」 培養肉の仕組みを教授に聞く

大阪大学 大学院工学研究科の松崎典弥教授は再生医療を専門とし、培養肉の研究を続けて7年の、培養肉のスペシャリストです。


追求するのは、より“リアルな牛肉”。実際の牛肉の筋肉の形を可視化した画像では…


大阪大学 大学院工学研究科 松崎典弥 教授
「よく見ていただきますと、一つ一つ細い繊維がいっぱい集まってると思うんですけど。これと同じような形で筋肉の繊維と脂肪で作って、それを束ねていくのが実際の本物のお肉に近い形を再現することができるんじゃないかなと思って」


では、いったい培養肉はどのように作るのか?松崎教授たちが開発したのが…


大阪大学 大学院工学研究科 松崎典弥教授
「私たちが完全にオリジナルで作りました“3Dプリンター”になります」


まず、牛から採取して培養した細胞を3Dプリンターを使って注入。実際の牛肉と同じ筋肉、血管、脂肪の三つの繊維を作ります。

それらの繊維を一本一本組み合わせることによって、リアルな牛肉を再現。


大阪大学 大学院工学研究科 松崎典弥教授
「できた筋肉と脂肪の繊維をどう束ねるかによって、好きな形、好きな割合に配置することができる」
Q.だから霜降りの度合いも選べる?
「そういう事です」


そんな未来の食に革命をもたらす培養肉と、いよいよご対面。


大阪大学 大学院工学研究科 松崎典弥教授
「これが先ほどの工程を経てできた培養肉なんです。大体100本くらいの繊維からできているという事ですね」


高柳光希キャスター
「確かに、よく見ると繊維状になっていますよね。すごい…」


7年の研究でたどり着いたリアルな牛肉。2センチほどですが、この大きさにするのに3週間もかかるそうです。


「培養肉の焼肉」 香ばしい匂いに焦げ目も!

どれほど再現されているのか、培養肉の焼肉で検証すると…


高柳キャスター
「(ホットプレートに)2センチ角のお肉がのりました。ジュ~ジュ~と音がしています」
「ばらけることなくひっくり返されましたね。ちょっとだけ焦げ目がついていますね」
「お肉の匂いがほんのり香ってきます。ああ、お肉の匂いするわ。すごい」


ホットプレートには、肉の脂でできた焦げ目も。手に取ると…


高柳キャスター
「この距離でもしっかりお肉の匂いがしてくるんです。香ばしい香りと脂の香りと、焦げ目もしっかりついています。すごい」


現在、ガイドラインが定まっていないため、研究者以外は食べることができません。ただ、気になるそのお味は?


大阪大学 大学院工学研究科 松崎典弥教授
「噛んでいくと段々味はしてくるんですが、すぐ脂の味を感じるというところまでまだできていないので」
Q.食感は割と本物のお肉に近い?
「食感は繊維で作っていますので、食べていくとほぐれてくる感じとかは非常に近い」


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