警視庁の暴力団対策課の警部補の男が、警視庁が摘発対象としていた巨大スカウトグループ「ナチュラル」に捜査情報を漏らしたとして警視庁に逮捕されました。
【写真を見る】【速報】警視庁・暴力団対策課の警部補の男(43)逮捕 日本最大のスカウトグループ「ナチュラル」に捜査情報漏らしたか 警視庁
記者
「警視庁の捜査員、神保容疑者を乗せた車が警視庁本部に入ります」
地方公務員法違反の疑いで逮捕されたのは、警視庁の暴力団対策課に所属する警部補の神保大輔容疑者(43)です。
警視庁によりますと、神保容疑者は今年4月と5月、警視庁の暴力団対策課が捜査している巨大スカウトグループ「ナチュラル」をめぐる事件で、関係先に設置した捜査用カメラの画像数枚をグループが独自開発した特殊なアプリを通じて、漏洩した疑いがもたれています。
警視庁によりますと、神保容疑者のスマートフォンには「ナチュラル」のアプリがインストールされていたということで、アプリでは、あっせんされる女性の情報について風俗店とやり取りしていたほか、警察の捜査情報も共有されていたということです。
神保容疑者は、おととしから今年3月までの間、「ナチュラル」が関与する事件の捜査に関わり、組織犯罪の捜査を14年間担当していました。
今年1月には、「ナチュラル」の男性を逮捕しようと現場に捜査員が踏み込んだところ、男性はその場におらず、行方がわからなくなっていることがわかっています。
また、警視庁が今年8月、神保容疑者の自宅を家宅捜索した際には現金数百万円が押収されていて、捜査情報の見返りとして受け取った可能性もあるとみて捜査を進めています。
警視庁は神保容疑者の認否を明らかにしていません。
「ナチュラル」は、女性をスカウトし違法に風俗店に紹介したうえで、女性の売り上げに応じて風俗店から支払われる「スカウトバック」と呼ばれる報酬を得ていたなどとして、警視庁が摘発を進めていた日本最大のスカウトグループです。
警視庁は、スカウトバックのうちの一部がトクリュウや暴力団などの反社会的勢力に流れているとみて数年前から摘発を強化し、グループ幹部を次々と逮捕するなどグループの壊滅を目指していました。
警視庁警務部の菅潤一郎参事官は事件を受けて、「全国警察をあげて組織犯罪の検挙に取り組む中、その捜査に従事していた警察官の言語道断の行為であり、極めて遺憾です。都民・国民の信頼を著しく裏切ったことについて心からお詫び申し上げます。警視庁に対する同僚や組織への裏切り行為そのもので、今後徹底した捜査で事実関係を明らかにし、再発防止に取り組みたい」とコメントしています。
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