裸足で歩くとひんやり! 東邦レオが神田で行った「街を冷やす地面」の秘密
2026-10-19 10:39:44

街の緑化や空間づくりを手掛ける東邦レオ株式会社は10月9日〜10日、東京・神田駅西口地区で開催された「KANDAフェス2026」に、都市の暑さ対策と豪雨対策を両立するプロジェクト「Beat the Heat」の体験スポットを出展。会場では、地表の温度を上げない仕組みや雨水を地中に貯留する技術を紹介し、来場者が実際に地面の冷たさを体感できる展示を実施した。
近年、都市部では夏場の猛暑に加え、1時間に100ミリ級の猛烈な雨による浸水被害が大きな課題。アスファルトやコンクリートで覆われた地面は雨水が浸透しにくく、短時間に大量の雨が降ると、地下街や駅などの低い場所に水が集中する危険性も。一方、日差しを受けた舗装面は高温になりやすく、地面に近い位置で生活する子どもやペットなどへの影響も懸念されている。
こうした課題に対応するのが、東邦レオの「Beat the Heat」。同プロジェクトでは、白色系マルチングによる太陽光の反射と、地中に蓄えた雨水が蒸発する際の気化熱を組み合わせ、地表温度を最大約20℃低減するという。

会場では、白色系マルチングを施した地面を裸足で歩き、足裏で冷たさを感じられる体験を用意。白色を採用しているのは、黒色に比べて直射日光による熱を吸収しにくいためだ。実際に地面に触れてみると、アスファルトとは明らかに異なり、水に触れたようなひんやりとした冷たさが感じられた。
特に地表の熱は、背の低い子どもやベビーカーに乗る乳幼児、熱中症リスクの高い高齢者、肉球が直接地面に触れるペットにとって大きな負担となる。同社は、こうした地面に近い目線から都市の暑さを捉え直し、歩行空間の快適性向上につなげることを目指す。

また、会場では基盤材「J-Mix」を使用した雨水貯留の仕組みも紹介。簡易的な人工降雨機で1時間に100ミリ級の豪雨を再現し、降った雨が基盤材の内部に蓄えられる様子を断面から確認できる展示を設けた。
この技術は、雨水を地中に一時的に受け止めることで、都市部での急激な雨水流出を抑えるとともに、晴天時には蓄えた水を地表の冷却に活用するもの。豪雨対策と暑さ対策を別々に考えるのではなく、雨水を都市環境の改善に役立てる点が特徴となっている。

さらに同社は、樹木の生育環境と地中の水分の関係についても説明した。樹木が健全に成長するためには、根が広がる土壌環境や適切な水分供給が重要になる。根の生育環境を改善することは、樹木の成長を促すだけでなく、枝葉による日陰の形成や蒸散作用を通じた周辺環境の冷却にもつながるのだそう。
猛暑と集中豪雨という二つの課題に対し、地面の構造や緑化の工夫によって対応する取り組みとして、今後の展開が注目される。
情報提供元: マガジンサミット