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『「 」& WORKPLACE』半年間の成果を発表する事業アイデア共有会を開催

2025-12-24 16:38:33

コクヨ株式会社は、2025年6月より始動した新たなワークプレイスの価値創出を目指し、異業種との共創による研究・開発を目的とした新プロジェクト『「 」& WORKPLACE CONSORTIUM(アンドワークプレイスコンソーシアム)』の成果を発表する「事業アイデア共有会」を都内で開催した。

「 」& WORKPLACEの事業アイデア共有会を都内で開催

「 」& WORKPLACE(アンドワークプレイス)は、“新しいワークプレイス(働く場)の創造”をテーマに、老舗企業や優良企業の有志メンバーが集い、グループディスカッションや事業構想ワークに取り組んできた共創型プログラム。

「これまでにないやり方で、これまでにないアイデアを」をスローガンに、通常の新事業開発の進め方とは大きく異なる「課外活動(部活)」として、毎月ユニークなアイデア発想法や独自の「新アイデア促進AI」も活用しながら議論を重ねてきた。

6月からの半年間で、80社を超える企業有志による活発なディスカッションを行い、4つのコンセプトおよびビジネスアイデアを発表。

今回発表されたビジネスコンセプト・アイデアは、

●ほめほめオフィス
●農園オフィス
●2位強化合宿
●10秒チャージブース

の4つ。これまで本プログラムに参加した企業の中から、5社の代表者がイベントに登壇し、トークセッションを展開。

これまでの活動の振り返りや、それぞれのビジネスコンセプトを集まったスタートアップ企業や学生、報道関係者らに紹介した。

ほめほめオフィスは、褒め合う文化を醸成することを目的としたビジネスアイデアだ。

「タイミングがない」「時間がない」「気を使う」といった建前により、大事であると分かっていても中々行動ができない人間を行動させるべく、褒めるタイミングや褒め方などを教えてくれるAIと、2人で一緒に回さないと回せないガチャガチャで、自然と褒め合うオフィスを作り上げるというもの。

2つ目のアイデアは「農園オフィス」

オフィスの中で植物や果物などを育てるものだが、単なる「環境意識の創出」「食の大切さへの意識」などの創出目的ではなく、自分たちで育てる中で起き得る、枯らしてしまうなどの「失敗」を恐れず、次の成功に繋げる気持ちを作り出すためのオフィスづくりとして提案した。

そして「2位強化合宿」は、競争意識を改めて復活させるだけでなく、2位が勢いをつけることで1位にも競争力・意識を持たせるため、さまざまな業種の企業における“2位の立場にある人材”を集めた合宿だ。

「10秒チャージブース」は、心や感情をリセット・チェンジするための新しいスペースとして提案。

コクヨ株式会社 働き方改革PJアドバイザーの坂本崇博氏は、

「例えば盛り上げるだとか、鼓舞する・一体化させる・勇気ある意思決定をするというのは、全部人の気持ちなんです。この気持ちを動かすものを『感情力』と僕は呼んでいますが、感情を使う時って疲れてしまうんですよね。この感情をチャージする場所がないなと思ったんです。」

と10秒チャージブースについて説明。

10秒で感情をフラットにできる音楽や快適さを提供するだけでなく、現代社会の“休憩は悪(サボり)”という認識を取り払い「ちょっとチャージしてきます」と、業務の一環として利用できるようなブースとしていきたいとアピールした。

特別ゲストによるトークセッションも実施

イベント後半には、前半に引き続いて坂本氏が登壇したほか、ケイアンドカンパニー株式会社 代表取締役の高岡浩三氏、神戸大学大学院経営学研究科准教授の吉田満梨氏、モデレーターに株式会社MARK N 代表取締役の川田将大氏を招いてのトークセッションを実施した。

川田氏は、ネスレ日本で代表取締役社長兼CEOを約10年務めた経験をもつ高岡氏に「大手事業の新規事業共創に立ちはだかるハードル」について問いかけると、

「これはフィリップ・コトラー先生の話ですが、グローバルのアカデミックの世界でも未だに(イノベーションについて)認められた定義はありません。あったら教えてほしいです。基本的にイノベーションとは“(自力での解決を)諦めている顧客の問題解決”だから、市場調査しても出てこないんですよ。」

と語り、同じ顧客を持ち、同じ顧客の諦めている問題解決をするための技術を持っている企業同士が集まり、その課題解決を行うことが本当の意味でのオープンイノベーションになるのではないか、と自論を展開。

集まった聴衆や登壇者たちも「なるほど」と頷いていた。

その後もトークは進み、テーマは「新規事業共創を推進する上で組織としてとるべき行動」について移ると、

「アントレプレナーと呼ばれている方々は、いわゆる独立起業される、まさに川田さんみたいな方のことを一般的に指すように思われますが、何が大事なことなのかというと、その方が誰かから言われていたり、権限を持っているとか、担っている役割などは関係なく、感情的にエモーショナルオーナーシップをそこに見出していることが何よりも大切なんです。」

と解説。目の前の業務や顧客課題について、“自分が取り組むべき”であると考え行動する人材を、一人でも多く作ることが重要なのだと語った。

川田氏からこの話を受けた感想などを聞かれた高岡氏は、ネスレ日本時代に行った取り組みとして、社員全員に課した「社内イノベーションアワードへの強制参加」という事例を紹介。

初めは100件にも満たなかったアイデアの提出が、最終的には5,000件と、一人2つ以上のアイデアを提出するようになったと説明し、集まった企業関係者らにもおすすめした。

トークセッション後には、同会場でビジネス交流会も開催。

登壇者・来場者らが軽食を片手に交流し、新たなビジネスの可能性を模索した。

情報提供元: マガジンサミット